インプラント治療には向き(適応症)、不向き(不適応症)があり、
どなたでも受けられる治療ではありません。
ご自身が適応症なのかどうか、事前に確認することも重要です。
インプラント治療の適応症とは?
一本または複数の歯の欠損
インプラントは、1本の歯を失った場合や複数の歯を失った場合にも利用できます。
ブリッジや義歯のように周囲の歯を削る必要がなく、欠損した部分のみを修復することができます。
歯の固定が難しい部位の欠損
歯がなくなってしまった部位が、他の歯に支えられずに固定することが難しい場合にもインプラントが適しています。
特に後ろ歯の欠損部位や、咬合力の強い部分での欠損にはインプラントが有効です。
入れ歯の不快感や不安定さを解消したい場合
入れ歯を使用している方で、不快感や不安定さを感じている場合にもインプラント治療が検討されます。
インプラントを用いることで、自然な感覚で食事や会話が楽しめるようになります。
インプラント治療の適さない症例とは?
十分な顎の骨がない場合
インプラントは顎の骨としっかりと結合する必要がありますが、顎の骨が不十分な場合はインプラント治療が難しくなります。
しかし、骨移植や人工骨を利用することで、一部の症例ではインプラント治療が可能になる場合もあります。
妊娠中や特定の疾患を抱えている場合
妊娠中や特定の全身性の疾患を抱えている場合は、インプラント治療が一時的に避けられることがあります。
治療の適否は、医師とよく相談して判断する必要があります。
未成年の場合
まだ成長途中の若い患者さまには、インプラント治療が適していない場合があります。
成長が完了してから治療を行うことが一般的です。
重度の歯周病がある場合
歯周病が進行している場合、インプラント治療が適さないことがあります。
歯周病の治療を先に行う必要があります。
喫煙されている場合
喫煙はインプラント治療の成功率を低下させる可能性があります。
喫煙者は治療の前に喫煙を控えるか止めることが推奨されます。
インプラントの成功率
インプラント治療の成功率は非常に高く、一般的に95%以上とされています。
しかし、患者さまの体質や術後のケア、適切な歯科医療の選択などが重要な要素となります。定期的なメンテナンスや適切なケアを行うことで、長期にわたりインプラントを使用することが可能です。
インプラントは、一本または複数の歯の欠損や入れ歯の不快感・不安定さを解消する治療法として広く提供されています。
ただし、治療の適否は患者さまの状態によって異なりますので、事前に歯科医師とカウンセリングを行い適切な判断をしましょう。