歯周病

歯磨きで歯茎から血が出る原因は?歯周病や他の原因とその対策

歯磨き中に歯茎から血が出ると驚きますが、原因は1つとは限りません。今回は、よくある原因やどんな対策をすればいいのかを解説していきます。

歯茎から血が出る原因は?

顎を手で押さえる女性

歯周病の初期症状の可能性

歯茎が腫れる・赤い・出血しやすい状態は、歯周病(歯肉炎を含む)の初期でよく見られます。痛みが少ないまま進むこともあり、「血が出るだけ」と放置されがちです。出血が続く場合は、歯と歯茎の境目に炎症が起きているサインかもしれません。

薬や全身疾患が関係する場合

服薬の影響で歯茎が腫れやすくなったり、出血しやすくなることがあります。また、糖尿病などの全身状態が歯茎の炎症を悪化させるケースもあります。歯の問題だけではない可能性があるため、心当たりがある方は受診時にご相談ください。

喫煙や食生活が影響する場合

喫煙は歯茎の血流や免疫に影響し、歯周病が進みやすい要因の一つです。食生活の乱れや栄養不足、間食が多い生活もお口の環境を悪化させます。歯茎の炎症が長引く方は、ケアとあわせて生活習慣も見直す価値があります。

歯磨きやフロスの間違った使い方

強く磨きすぎたり、硬い歯ブラシでこすると歯茎が傷ついて出血することがあります。フロスも勢いよく入れると歯茎を傷つけやすいので注意が必要です。ただし、出血=磨き方だけが原因とは限らないため、続く場合は原因の見極めが大切です。

歯茎から血が出た時の対策方法

出血したときは、まず落ち着いて「やって良いこと」と「避けたいこと」を押さえましょう。そのうえで、歯茎に負担をかけないケアを続けるのがポイントです。

正しい歯磨きで出血を予防する

出血があると磨くのが怖くなりますが、磨かないと汚れが残り、炎症が落ち着きにくくなります。ポイントは「歯茎を休ませる」ではなく、「歯茎に負担をかけずに続ける」ことです。
この時期は、強くこすらない・硬い歯ブラシは避ける・出血しやすい場所ほど丁寧にを意識しましょう。

すぐに試すべきケアと注意点

出血している日は、刺激の強いケアや力任せの歯磨きは避けましょう。うがいは強くブクブクせず、やさしくゆすぐ程度で十分です。
痛み・腫れ・膿・発熱がある場合は、早めの受診をご検討ください。

生活習慣の見直し

睡眠不足やストレス、喫煙は歯茎の回復を妨げやすい要因です。
食事は無理のない範囲でよく噛み、甘いものの「だらだら食べ」を減らすのが効果的です。「ケアしているのに治らない」と感じるときほど、生活面もセットで見直すと改善につながります。

正しい歯磨きで歯茎の健康を守る

歯磨き指導している衛生士

歯茎の出血は、毎日の磨き方を変えるだけで落ち着くこともあります。
ここでは歯茎を傷つけにくい磨き方の基本を押さえます。

歯茎に優しい歯磨き方法とは?

ポイントは「柔らかめ〜ふつうの歯ブラシ」「軽い力」「小刻み」です。歯と歯茎の境目に毛先を当て、1〜2本ずつ丁寧に動かします。ゴシゴシ磨きは逆効果になりやすいので、「圧」より「丁寧さ」を意識しましょう。

歯間ブラシやフロスで補完するケア法

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れが残りやすいのが実情です。フロスは歯面に沿わせて動かし、歯茎に強く押し込まないのがコツです。歯間ブラシはサイズが合わないと傷の原因になるため、適切なサイズ選びが重要です。

歯周病の進行を防ぐために必要なケア

歯茎の出血が「歯周病の入り口」になっているケースは少なくありません。進行させないために、早い段階での対策が大切です。

歯周病を放置するとどうなる?

歯周病が進むと、歯茎の腫れや出血だけでなく、口臭や歯のグラつきが出ることがあります。さらに進行すると、歯を支える骨が減り、治療が長引く原因にもなります。
「痛くないから大丈夫」と思わず、サインがあるうちに対応するのが安心です。

歯周病が進行する前にできる予防策

歯垢(プラーク)を残さない磨き方と、歯間ケアの習慣化が基本です。出血がある時期は、磨き残しが起きやすい場所を把握するだけでも効果があります。
必要に応じて歯科クリーニングを受けると、セルフケアの精度も上がります。

定期的な歯科検診の重要性

歯周病は初期ほど自覚が少なく、自己判断だけでは見落としやすい病気です。検診では歯茎の状態や歯石の有無など、出血の原因を具体的に確認できます。「悪くなる前に整える」目的で通うと、結果的に負担を減らしやすくなります。

歯茎からの出血が続く場合の受診のタイミング

歯科クリーニングの様子

数日たっても出血が続く、頻度が増えてきた場合は受診の目安になります。迷ったときは「放置しない判断」を優先すると安心です。

歯周病かどうかのセルフチェック

・歯磨きのとき、毎回のように血が出る
・歯磨き以外(食事中など)でも血が出ることがある
・歯茎が赤い・腫れている気がする
・朝起きたときに口の中がネバつく
・口臭が気になってきた
・歯が長く見える(歯茎が下がってきた気がする)
・歯が浮くような感じ、噛むと違和感がある

当てはまるものが増えてきたら、受診をおすすめします。出血の原因がはっきりすると、対策もしやすくなります。

歯周病だけでなく他の疾患の可能性も

歯茎から血が出る原因は、歯周病だけとは限りません。たとえば、血が止まりにくくなるお薬(抗血栓薬など)を飲んでいる方は、出血しやすくなることがあります。
また、糖尿病がある方は歯茎の炎症が長引きやすく、出血が続くきっかけになることもあります。受診のときは「いつから」「どんな時に」「どれくらい血が出るか」に加えて、服用中のお薬や持病も一緒に伝えていただくと診察がスムーズです。

当院で受けられる定期メンテナンス

歯周病を予防するには定期的なメンテナンスが非常に重要です。
当院では1か月ごとの定期メンテナンスを行い、歯茎の状態をチェックしながら前回からの変化を確認します。必要に応じて、歯のクリーニングやバイオフィルム(細菌の膜)の除去、歯石のスケーリングなどを行います。
また、毎日のケアが続けやすくなるように、ブラッシングやフロスの使い方、食習慣のポイントなどもお伝えします。

歯周病が気になる方は深谷市の金井デンタルクリニックへご相談を

歯磨き中に歯茎から血が出る状態は、歯周病が始まっているサインのことがあります。歯周病は気づきにくいまま進行し、放置すると歯を支える骨が減って歯を失うリスクが高まります。早めに原因を確認し、必要なケアを始めることが大切です。

当院では、歯茎の小さな変化も丁寧に確認し、検査結果をもとにお口の状態に合った治療・クリーニング・セルフケアをご提案します。
深谷市で歯茎の出血や歯周病が気になる方は、金井デンタルクリニックへお気軽にご相談ください。

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